第1回 令和7年2月14日(金)オンライン開催

  • 令和6年4月に施行された「孤独・孤立対策推進法」に位置づけられた地方版孤独・ 孤立プラットフォームの構築に長野県として取組んでいく。
  • 構築に向けた基本的な方向性として、参画する団体は福祉分野・支援者団体に限らず多様な主体の参画を目指すとともに、関係機関等が対等につながり、お互いに学び合いそれぞれのエンパワメントを目指す水平的な連携を目指す。
  • 社会構造の変化やコロナ禍の影響に伴い、家族や地域、職場などにおける人とのつながりが薄くなり、誰もが孤独・孤立に陥る可能性がある。
  • 国では、令和3年からこの課題に対する取組みを強化し、実態調査等を行い令和6年4月に「孤独・孤立対策推進法」を施行した。

連携・協働するうえで4つのポイントがある。

  1.  「しる」支援対象者の状況をしる、協働できるパートナーをしる。
  2.  「つなぐ」情報・機能をつなぐ、関連パートナーをつなぐ、担い手をつなぐ。
  3.  「つたえる」必要とされる情報をつたえる、参加呼びかけをつたえる、活動内容・成果を広くつたえる。
  4.  「つくる」支援を差し伸べるテーマをつくる、新しい支援モデルをつくる、支援ソリューションをつくる。
  • 各団体がそれぞれの取組みについて情報共有をしつつ、水平的連携により、学び合うことでつながる場となることを期待している。
  • 関係団体がそれぞれの知恵を出し、学び合ってくことで情報共有をすることで実行力のあるプラットフォームを構築していくことができる。

第2回 令和7年3月24日(月)ハイブリッド開催

  • 孤独孤立対策推進法の定義、個人と社会や他者との関係希薄化が孤独・孤立を生じ、心身に有害な影響を及ぼす状態。
  • 孤独は主観的な感情、孤立は客観的な状態を意味する。両者は密接に関連し、逆の状況もあり得る。
  • 専門家の努力が進むほど社会の分断が深まり、困難な状況が見えにくくなる現状も懸念される。そのため、支援する側、される側という枠を越えた関係性を築き、孤独や貧困の根源的な問題解決を目指すことが重要。
  • 表面化している困りごとを解決するだけでは根本的な支援にならない場合がある。問題の背景には社会的要因が存在し、自分たちの生き方や消費活動が影響を与えていることもある。その人の困難を通して、自分たち自身が変化していくことを考える姿勢で相談や支援の場を作ることが必要である。
▶発達障害の視点から捉える孤独・孤立(有限会社SNOW DREAM 山口取締役)
  • 他者の靴を履くように、相手の視点で違和感を感じながら理解を深めることが必要であり、それはシンパシーよりもエンパシー、つまり相手の感じ方を尊重した共感が前提となる。異文化の共生は人々の違いを認め合いながら共に生きるための鍵。
  • 「普通」や「常識」を排除し、人の違いを認識しながら共生を目指すことで、真の多様性が実現すると考えている。居場所をただ作るだけではなく、個々の特性に配慮した構造が求められる。
<参加者からのご意見等(抜粋)>
  • 終身雇用が主流の場合、職場が生活の中心となり、地域や家庭が軽視されがちで、退職後に孤立や居場所の喪失が起きることがある。そのため、地域や家庭での居場所づくりが重要であると同時に、社会全体で通用するスキルや社会性を養う教育・訓練も必要だと考える。
  • 人口減少や高齢化が進む中、地域のつながりが薄れ、無縁社会の深刻さを実感している。田舎ほど無縁化が少ないと思われるが、空き家の増加や二年化が進む現状を見ると、地域全体の変化と課題が顕著に表れている。

第3回 令和7年6月16日(月)ハイブリッド開催

犯罪を惹起した者のその背後にある孤独・孤立をどう捉えるか、どのような支援を構築すべきか(長野大学社会福祉学部 小林教授)
  • 孤立・孤独=即犯罪ではなく、複合的な背景要因があるということを理解する必要がある。
  • 刑事施設の満期釈放者は、本人からの援助希求がない限り、社会の中で排除・排斥され、孤立無援化しがちな存在であり、様々な困難、事情を抱えている者といえる。
  • 非行のある子どもたちの特徴として、言語表現力の乏しさ、自尊心・自己肯定感の低さ、大人気の不信感・被害感の強さがあげられる。非行という行動が何らかの自己表現・サインであることもある。
  • 犯罪や非行したものを社会から排除孤立させるのではなく、居場所と出番を作っていくことが必要である。
  • 当事者の「変化」は決して一直線で進うものではなく、行きつ戻りつがある。また、早急に変化を求めることは、逆に当事者を追い詰める。変化することも変化しないこともいずれも受け止めるということが必要である。
  • 息の長い支援を整えることが必要だが、それぞれが持っている情報をいかにしてバトンタッ チ、もしくは共有していくかが課題である。
<参加者からのご意見等(抜粋)>
  • 背景にある当事者の想いや環境による影響等にどう向き合っていくのか、本日の話を踏まえて今後の連携・協力等に活かしていきたい
  • 保護観察の対象者は、本人・家族も含めて本当に孤独であり、支援が難しい。ひとつの機関ではうまく対応できない。だから、ここに参加しているような機関や団体が理解して、連携して取り組んでいくことでしっかりと伴走していけるのではないかと感じた。

第4回 令和7年7月29日(火)ハイブリッド開催

▶孤独・孤立-精神医療からの視点-(公益財団法人倉石地域振興財団 栗田病院 村田副院長)
  • こどもの頃のトラウマ(心的外傷)体験が長く尾をひき、ひきこもり状態につながることがある。精神疾患の48%は18歳以前に発症しているが、治療につながったのはそのうちの36%であるという研究がある。発症しやすい年齢・時期に早期介入することが重要。
  • 精神疾患がひきこもりの要因となる。とにかく粘り強く治療を続けることが大切であり、精神疾患に対する診療行動そのものが患者と社会をつなぐことにもなる。
  • 支援においては、多職種チームでのアプローチが大切。多くの分野や立場の方が関わることにより、話しやすい(気が合う)支援者とつながる可能性が高まる。
<参加者からのご意見等(抜粋)>
  • 特性のある方々ほどつながりから、自ら外れてしまうことがある。そのような方々こそうまくつながっていく必要性があると感じているが、自らの団体のみでは限界がある。
  • 多様な分野からの話を聞いてきた中で、孤独・孤立をいろいろな角度から見ることで、様々な背景や課題を抱えているということを知ることができた。
  • 孤立している者だけが孤立しているのではなく、家族や世帯として孤立している場合もあるという視点も重要である。
  • できないことにだけ目を向けるのではなく、小さなことでも社会に貢献している、満足感を得られるような活動を示していけるとよい。
  • 現時点で、自団体が何ができるということは言えないが、こういった場で情報をしっかりと共有していくことは重要である。その中で、何かできることがつながっていくのではないか。

第5回 令和7年9月12日(金)ハイブリッド開催

▶長野県孤独・孤立対策官民連携プラットフォームについて(県地域福祉課)
  • 孤独・孤立対策の基本的な考え方は、孤独は主観的な感情、孤立は客観的な状態を意味し、誰もが孤独・孤立に陥る可能性があり、関係の希薄化によって孤独・孤立が生じ、心身に有害な影響を及ぼす状態にならないようにすることが重要。
  • 孤独・孤立対策は、顕在化した課題への対策ではなく、当事者がいつでも、地域や団体等とつながって早期の段階でリスクを取り除けることや、社会全体で孤独・孤立に対する理解を深めること。孤独・孤立であっても、安心して暮らせる社会をつくることが必要。
  • プラットフォームとしては、行政・民間団体等が水平的に連携できる体制を作っていく。準備会議はふっころプラン推進会議構成団体を中心にお声がけしたが、福祉に限らず多様な主体が参画でき、参画団体の取組を情報共有して連携できる体制が必要。
  • プラットフォームとして取り組むべき事項
    ① 社会全体で孤独・孤立に対する理解を深めるための取組
    ② 支援に向けた取組を考えられるような、孤独・孤立を抱える人(支援対象者)の背景を知る取組
    ③ 参画団体が、それぞれの取組に関する情報等を共有し、連携できる環境を整えるための取組
<参加者からのご意見等(抜粋)>
  • これまでの参加者の中には、孤独・孤立対策の実践者の方もいれば、当事者及びその家族の団体もいる。実践者側は、互いに取り組む内容を共有し連携し合うというイメージがしやすいが、当事者団体・家族会がニーズを拾う場としてもPFが機能し、活かす必要があると思う。
  • 障がい者のある方、高齢者、不登校の方等がいるのを把握しているのは町内会・自治会。そのような団体を含めないと、専門職団体だけでは核になるものが足りないのではないか。PFに巻き込んでいくことが必要ではないか。
  • PFが困った時の相談場所になることを期待している。
  • 地域住民・地域団体が孤独・孤立対策として当事者を救い上げるところだと考える。
  • 要綱の一番大事なところは、第3条活動内容の(1)(2)、孤独孤立に対する県民の理解の促進であると思う。PFができれば、組織的に活動もできるのではと期待している。
  • PFを通して知る・つなぐ・伝えることを目指す、サイトを立ち上げてアクセスしやすいようにし、皆さんが共有していくといいと思う。町村内には「知られたくない」方がおり、自分から絶対地域につながるということはありえない状況がある。若い方であればウェブを活用したアプローチ、年齢が上の方へは地域での拾い上げを丁寧にやっていただく必要があると思う。また、女性の孤独・孤立防止、虐待・DV防止の観点から男女共同参画の方々の参画もお願いしたい。

問合せ先

長野県健康福祉部地域福祉課

地域支援係
TEL:026-235-7114
✉:chiikishien@pref.nagano.lg.jp

社会福祉法人長野県社会福祉協議会(事務局)

総務企画部企画グループ
TEL:026-228-4244
✉:nagano_ko-kopf@nsyakyo.or.jp